Streamer Blog 機材 現場で使える「引き算」のEQ調整プロセス

現場で使える「引き算」のEQ調整プロセス

多くのストリーマーが陥る罠は、高性能なマイクを買えばそれで終わりだと考えてしまうことです。数万円のマイクを導入しても、配信ソフトのデフォルト設定のままでは「こもった声」や「部屋の反響音」がそのまま乗ってしまいます。EQ(イコライザー)調整は、あなたの声を「生放送の音」から「コンテンツの音」へと昇華させるための、最もコストのかからないアップグレードです。 EQを触る目的は、単に音を良くすることではありません。あなたの声が本来持つ「良さ」を際立たせ、配信という環境特有のノイズや不快な周波数成分を削ぎ落とすことにあります。機材に投資する前に、まずは今あるマイクの音を「削る」ことから始めましょう。

現場で使える「引き算」のEQ調整プロセス

初心者がやりがちな失敗は、特定の帯域を過剰にブースト(強調)することです。まずは以下のステップで、不必要な音を削る「引き算」から入ってください。

1. ローカット(ハイパスフィルター)で低域の濁りを消す

マイクの多くは、エアコンの音や机の振動といった低いノイズを拾います。80Hzから100Hz以下をカットするだけで、声の明瞭度が劇的に上がります。まずはここを削ることから始めてください。

2. 200Hz〜400Hz付近の「モコつき」を抑える

「箱の中で喋っているような音」に聞こえる場合、この帯域に原因があることがほとんどです。ここを少し下げるだけで、声の輪郭がはっきりと見えてきます。

3. 3kHz〜5kHzの「刺さる音」を調整する

視聴者がヘッドホンで聴いた際に「耳が痛い」と感じる帯域です。特にサ行の強調が気になる場合は、この付近を微調整してください。ここを調整する際は、録音して自分で聴き直すという工程を絶対に省かないでください。

ケーススタディ:声が小さく聞こえる場合の対処法

例えば、FPSの激しいプレイ中に、ゲーム音に声が埋もれてしまうというケース。多くの人がここで「声の音量」を単純に上げますが、これは逆効果です。音量が大きくなるだけで、声の濁りも増幅されてしまうからです。 ここでやるべきは、EQで「声の芯」となる帯域をわずかにブーストし、かつ「ゲーム音の同じ帯域」をサイドチェイン等でわずかに下げることです。声の周波数帯域(特に中高域)にスペースを作ることで、音量を極端に上げずとも、視聴者には明瞭に届くようになります。もし機材の接続に不安がある場合は、streamhub.shopのような専門店で、自身の環境に適したインターフェースやケーブルが揃っているか確認するのも一つの手です。

コミュニティで見られる悩みとパターン

配信者コミュニティで繰り返し議論されるのは、「自分の声が客観的にどう聞こえているかわからない」という不安です。録音した自分の声を聴くのは誰にとっても恥ずかしいものですが、これを避けていては上達しません。 また、高額な機材を揃えたのに「設定が複雑すぎて結局デフォルトに戻した」という声も多く見られます。多くのストリーマーが「複雑なEQ設定よりも、まずはマイクの距離と角度を最適化する方が効果的だった」という結論に至る傾向があります。機材の設定を追い込む前に、まずは物理的な環境を整えることが先決であるという認識が広がっています。

メンテナンスと定期的な見直し

EQ設定は一度決めたら終わりではありません。以下のタイミングで必ず見直してください。
  • 季節の変わり目:エアコンの利用状況が変わると、環境ノイズの周波数が変化します。
  • 模様替え:部屋の家具配置が変わると、音の反響特性が大きく変わります。
  • マイクを買い替えた際:当然ですが、特性が全く異なるためゼロベースで見直しが必要です。
特に「半年以上設定を変えていない」という場合は、一度すべてのEQをオフにしてから調整し直してみてください。自分の耳の感覚も時間とともに変化しているはずです。

2026-05-28

よくある質問

Q. EQ設定はどれくらいまで追い込むべきですか?

A. 自分の声が「自然に聞こえる」範囲に留めるのがベストです。不自然なほど加工された声は、長時間視聴するリスナーにとっては疲労の元になります。

Q. どのくらいの頻度でテスト録音すべきですか?

A. 新しい配信設定を適用する前には必ず一度録音し、スマホのスピーカーと普段使っているヘッドホンの両方で聴くことを習慣にしてください。環境によって聞こえ方は全く異なります。

About the author

StreamHub Editorial Team — practicing streamers and editors focused on Kick/Twitch growth, OBS setup, and monetization. Contact: Telegram.

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